■矯正中のリスクと対策法を解説

 

いかなる医療行為にも必ずリスクが伴います。それは矯正治療も例外ではありません。そこで今回は、矯正中に考えられるリスクと対策法についてわかりやすく解説します。

 

▼むし歯や歯周病になるリスク

 

マルチブラケットのような矯正装置を装着すると、清掃性が低下します。その結果、細菌の繁殖が促され、むし歯や歯周病にかかりやすくなるのです。そうしたリスクは、適切なケア方法を学ぶことで解消できます。あるいは、食事および歯磨きの際に装置を取り外すマウスピース矯正を選択するのもひとつの対策方法といえます。

 

▼歯根の吸収

 

矯正力が強すぎると、歯の根っこである歯根（しこん）が吸収することがあります。ですから、歯に与える圧力は厳密にコントロールされていなければなりません。インビザラインであれば、比較的弱い力で歯を移動させるため、歯根吸収のリスクも極めて低くなっています。

 

▼潰瘍や口内炎の発症

 

矯正装置が口腔粘膜に刺激を与えることで、潰瘍や口内炎を生じさせることがあります。その際は、矯正装置を早急に調整しましょう。マウスピース矯正は、極めて薄く、滑らかな形状をしており、潰瘍や口内炎の原因となりにくくなっています。

 

▼金属アレルギーのリスク

 

一般的なワイヤー矯正では、金属製のワイヤーとマルチブラケットを用いるため、金属アレルギーのリスクがあります。アレルギーのリスクが心配な人は、マウスピース矯正のような金属を用いない矯正法を選択した方が良いといえます。