■歯がない・インプラントをしている時の矯正

 

矯正治療を大人になってから始めるとなると、お口の中にいろいろな問題を抱えていることも珍しくありません。例えば、虫歯や歯周病によって歯を失っていたり、インプラントを埋入していたりするケースです。こうした問題を抱えている場合、そもそも矯正できるのか知りたいことかと思います。

 

▼歯列内に欠損がある場合

 

何らかの理由で歯を失い、歯列内に欠損があるケースでも矯正治療は行えます。欠損の状態にもよりますが、場合によってはそのスペースを有効に活用できることがあります。逆に、悪影響が大きい場合は、矯正が困難となることもあります。ですから、まずは精密に検査する必要があるのです。

 

▼インプラントがある場合

 

過去にインプラントを埋入していても、矯正を行えるケースはあります。一般的な症例よりも治療が難しくなりますが、原則として適応がとなることはありません。けれども、インプラント自体を矯正によって動かすことは不可能です。

 

インプラントは歯根まで人工物であり、その周囲には歯根膜が存在していません。そのため、天然歯のように移動させることができないのです。それどころか、インプラントに矯正力を働かせると、歯槽骨の炎症などを引き起こして脱離する恐れがあります。

 

▼まとめ

 

このように、歯列内に歯がない部分があったり、インプラントが埋まっていたりしても、矯正できることはありません。始めから諦めずに、まずは矯正相談を受けることを推奨します。